第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンのメンバー18人(投手7人、捕手2人、内野手5人、外野手4人)が12月20日、発表された。
大谷翔平投手(日本ハム)、筒香嘉智外野手(DeNA)ら、国内でプレーする主力選手に限定。NPBの事務局は、米大リーグでプレーする選手については後日、決定次第発表するとした。21日にはアストロズに移籍した青木宣親外野手が出場を発表した一方で、カブスに移籍した上原浩治投手は辞退の意向を明かした。出場選手枠は28人で残り9人。投手は最低13人以上を登録しなくてはならないため、9人のうち6人以上は投手となる。最終登録期限は来年2月6日だ。
今後、招集が予想されるメンバー、あるいは期待される候補を挙げよう。外野手は既に左打者3人、右打者2人がそろったため、可能性が薄い。あえて挙げるなら、故障明けの柳田悠岐(ソフトバンク)や守備面も期待できる右打者の平田良介(中日)か。大穴はイチロー(マーリンズ)だ。逆に捕手は、大野奨太(日本ハム)、嶋基宏(楽天)ともに打力に欠け、2人制で臨む可能性は少なく、もう1人招集されるだろう。パ・リーグのベストナイン捕手は田村龍弘(ロッテ)は招集経験がなく、小林誠司(巨人)に故障さえなければメンバー入りする可能性は高い。
激戦は内野手だ。一塁以外はすべて守れ、ムードメーカーにもなれる川崎宗則(カブスからFA)の動向が大きい。本人は出場への意欲を見せているが、来季の所属先が決まっていない状況では苦しい。日本球団の所属となれば、出場へのハードルは下がる。川崎が不出場となれば、川崎と同じく二遊間が守れる中島卓也(日本ハム)は有力候補となる。小久保ジャパンの経験値では今宮健太(ソフトバンク)も候補か。逆に一、三塁のバックアップを重視するなら銀次(楽天)。また、打力と外野が兼任できるという点を買われ、中村晃(ソフトバンク)という選択肢も浮上する。
投手は、レンジャーズがダルビッシュ有の参加を認めない見込み。第3回大会でエース格だった前田健太(ドジャース)は、今季のポストシーズンで息切れした感があるだけに、球団が開幕前の時期に出場を認めるかどうかが微妙だ。楽天所属時に出場した第3回大会で力が発揮できなかった田中将大は、同じ舞台で雪辱を果たしたいだろう。ヤンキースの許可次第となるが、出場となれば大リーグ球(WBCでの使用球に近い)に慣れた今、とてつもない戦力増につながる。