少子化社会の日本で、若者文化は肩身が狭くなる傾向がある。しかしBリーグのプロモーションを見ると10代、20代のファンを掴もうという姿勢が強い。
今季の公式アンセム、テーマソング、開幕戦の演出を担うのはEXILEファミリーだ。開幕戦のテーマソングを歌うShuuKaRen(シュウカレン)は藤井萩花、夏恋の姉妹ユニットで、いずれもE-girlsの人気メンバー。男性以上に女性へアピールする人選ともいえよう。ダンス、ヒップホップといったカルチャーとバスケには親和性もあるが、彼らをフックにして、今までスポーツ観戦と縁がなかった中高生、20歳前後の世代を取り込もうという狙いが伝わってくる。
もちろんメインディッシュになるのは試合だ。旧NBLを代表するA東京、旧bjを代表する琉球の対戦となれば、内容の濃い一戦になるだろう。ただ何より開幕戦はBリーグというカルチャーを潜在的なファンに向けてアピールするお披露目の場。会場の雰囲気、盛り上がりも未来に向けた“勝負”のポイントだ。
Bリーグが、バスケが、若者を巻き込みつつ、日本を活気づけるムーブメントになるのか?日本バスケが世界へ躍進するという“奇跡”を起こせるのか?それを見定める大切な材料が、9月22日の開幕戦だ。(文・大島和人)