まさかの初戦敗退だった。競技2日目の8月7日。フェンシング男子フルーレ、金メダルを期待されていた2015年世界選手権王者の太田雄貴は、2回戦で地元ブラジルのトルドに競り負ける結果となった。
トルドは苦手にしてきた相手ではなかったが、太田の動きはどこか硬かった。1-3とリードされる展開で始まったが、立て続けに3点を連取して4-3となったところでいつもなら落ち着いて主導権を握るところだった。
だがその後は予想に反する点の取り合いになり、第1ピリオドは10-12で終了。第2ピリオドでは先に3点を連取して13-12と勝利も見えてきたが、そこからアッサリ3点を奪い返され、13-15で敗退という結果になってしまった。
「五輪は金メダルを取りにいく人しか勝てないから、そういう覚悟が必要な特別な大会。でもロンドンや北京に比べると、今回はその覚悟が薄かった気がする。こんな形で終わるとは思っていなかったので、自分への期待も裏切る五輪だった」