果たしてナイジェリアが試合に間に合うのかどうかは不明で、地元メディアは大会をキャンセルしたと報じたり、マナウス空港から直接スタジアムに2時過ぎに到着するといった噂が流れたり、情報は錯そうしている。手倉森監督の言葉ではないが、日本は粛々とナイジェリア戦に向けて準備を進めてきただけに、いまは相手のことを気にせず試合開始を待つしかないだろう。なお、ナイジェリアの到着が試合に間に合わない場合、日本は3-0での不戦勝となる。
手倉森監督は相手の力をリスペクトした上で「耐えて守って、鋭く攻撃する」ということと、「もう一つは時間を使う」(手倉森監督)ということをナイジェリア戦のテーマに掲げた。具体的には、日本が得意とする堅守速攻を狙いながらも、相手にボールを支配されてばかりでは消耗度も激しいため、マイボールになったら無理に攻めず、コンディションに不安を抱える相手に後半勝負を仕掛けるというもの。
そのため、これまで手倉森ジャパンは4-4-2か4-2-3-1を基本システムにしてきたが、ブラジル入りしての練習試合では4-3-3を採用。中盤のアンカーに遠藤を置き、その前にダブルボランチとして大島と矢島(原川)を配置して、サイドハーフの南野と中島は相手ボールになったらポジションを下げる4-5-1になる。そしてマイボールなら遠藤が最終ラインに下がり、両サイドバックを高い位置に押し出し3-4-3という攻撃的なシステムにも変化する。その狙いを手倉森監督は「先に点を取る。(相手に)取らせないコントロール力を発揮したい」としつつ、日本が得意とする「後半はスタミナ勝負」に持ち込むことにある。