日本はフルセットの末にタイを破り、五輪出場に向け大きな1勝を掴んだ。14日撮影。(写真:Getty Images)
日本はフルセットの末にタイを破り、五輪出場に向け大きな1勝を掴んだ。14日撮影。(写真:Getty Images)
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 5月18日、リオデジャネイロ五輪出場権を懸けたバレーボール女子の世界最終予選兼アジア予選が東京体育館で行われ、世界ランキング5位の日本は同13位のタイにセットカウント3‐2(20-25、25-23、23-25、25-23、15-13)で逆転勝利。劇的な展開で白星を掴み、3勝1敗で4位をキープした。

 前日の試合でライバル韓国との試合を落とし、五輪出場の条件の一つであるアジア勢最上位入りに黄信号が灯った日本。この日のタイ戦は確実に勝利したいところだったが、第1セットは相手のサーブに苦しみ、20-25で落としてしまう。

 続く第2セットも流れを掴み切れず一進一退の攻防が続くが、22-23と1点ビハインドの状況から3連続ポイントでこのセットを奪って追い付く。しかし、それでも流れを掴めない日本。第3セットも常に先行を許す展開となると、21-22で迎えたセット終盤、勝負どころで2ポイント続けてブロックに捕まり、このセットも23-25で落として追い込まれた。

 迎えた第4セット、終盤で耐え抜き25-23で奪ってセットカウント2-2とするが、勝負の第5セットで4連続ポイントを許すなど7-12と5点のビハインドを負う。それでも、この絶体絶命の場面から6連続ポイントで追い付くと、完全に勢いづいた日本は一気に逆転。さらにタイの執拗な抗議による遅延行為でマッチポイントを手にすると、最後はこの日の得点源になっていた迫田さおりがスパイクを叩き込み、劇的な展開で勝利を掴んだ。

 試合後、主将の木村沙織は目に涙を浮かべつつ「“絶対ここで終わらせない”という気持ちで最後みんなで戦いました。今日の試合が絶対だったので、どうやってでも絶対勝つということをみんなでできたと思います」とチーム一丸で掴んだ勝利を喜んだ。

 この結果、日本は3勝1敗とし、4試合を終えて4位をキープ。8か国が参加している今予選では、アジア勢(日本、韓国、タイ、カザフスタン)の中で最上位に入るか、そのチームを除いた全体の3位以内に入ることが五輪出場権獲得の条件となる。

 次戦は20日、ドミニカ共和国と対戦する。