オフには野球賭博などのゴタゴタが続いたプロ野球だが、2016年シーズンがついに開幕した。25日の開幕戦では例年以上に多くが出場した新人選手、あるいは5人も誕生した新人監督のフレッシュな采配が目立った。
オープン戦で成績を残し、見事に開幕戦でスタメンに名を連ねた新人は、高山俊(明大-阪神)柴田竜拓(国学院大-DeNA)戸柱恭孝(NTT西日本-DeNA)吉田正尚(青学大-オリックス)茂木栄五郎(早大-楽天)の5人。昨年は倉本寿彦(日本新薬-DeNA)だけで、1人もいない年も珍しくない(最近では05、08年)。
5人はドラフト制後(66年以降)の最多記録を更新した。「史上最高の豊作ドラフト(68年)」と呼ばれた69年入団組でさえ4人(島谷金二=中日、山本浩司=広島、大橋穣=東映、広瀬宰=ロッテ)しかいなかったので、今季がいかに多かったのか分かる。
それぞれが、いきなり活躍した。1番打者を任された高山は、第1打席で左前安打を放って出塁。先制点のきっかけをつくった。2戦目はプロ初打点となる先制二塁打。金本知憲新監督に初勝利をプレゼントした。戸柱は球団史上初の新人開幕マスクをかぶり、投手陣を1失点の好リード。こちらもラミレス新監督の初白星を呼び込んだ。新人野手としては球団初の開幕スタメンとなった茂木は無安打に終わったが、無難に守備をこなした。指揮は3球団目となる梨田昌孝新監督も、楽天初戦はV候補ソフトバンクを相手に白星発進となった。吉田正は1番で2安打。チームは逆転サヨナラ負けを喫したが、リードオフマンの役割を果たした。