「やりたい仕事をちゃんとやろう」という考えがあったからだった。

 そして、その全国ネットの番組のレギュラーには、島田紳助さんが出ることになった。

 その時のわたしは、宮川大助・花子のマネージャーだった。

 そして、まだこれからという時期だったので、「とにかく露出が大切」と、なんでもかんでも仕事を入れていた。

 そんな自分に反省した。

 2人を説得してスケジュールを空けることにした。

「このまま仕事が入らなかったら、どうしょう」

 かなり不安だった。

 ところが、ありがたいことにそこにレギュラー番組が2本入って、2人はテレビでも売れっ子になっていった。

 経営者になってからも、すぐに自分のスケジュールを埋めてしまうわたしに、先輩の社長たちは、

「忙しくしたら、心を亡くすぞ。漢字を見たらわかるやろ」

 と、教えてくれた。

 なのに不安になると、やらなくてもいいことを詰め込んでしまう。

 売上が落ちると、特に不安になって、やらなくてもいいことに手を出す。

 やりたくもない仕事をやって、落ち込むということもある。

 こうなると悪循環。

 そんな時は、断ち切るしかない。

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