もっともその場にいた別の医師は、「出血量が多かったので、時間はかかるが体内吸収されて元通りみえるようになる可能性はある」との含みを残してくれた。

 受診後、「血管を太くする薬」と「降圧剤」を処方され服用した。発症1カ月後の写真撮影では、左眼のきれいな血流がある血管が映っていた。血圧も、平均して上は110~130mmHg、下は70~90mmHgと発症時に比べて、随分下がった。

 主治医は、「左眼の視野については、今後の課題です。2か月ごとにでも検査で様子をみましょう」という。場合によって、眼球にある硝子体に残り、固まった血液を手術で取り除かなければならないという。

 もちろん視神経近くの血管に病状が出たため動脈が一瞬でも詰まったのであれば、これはもう回復の見込みはないという。

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