交流戦を終え、折り返し点も近づいてきたプロ野球。昨季パ・リーグを制したソフトバンクはBクラスで苦戦、セ・リーグの首位を走る巨人・原監督にも1億円騒動が持ち上がるなど、まだまだ戦線は「異状あり」。グラウンドのみならず、ベンチの中まで注目してほしいと話す、江夏豊、江本孟紀、仁志敏久の評論家3氏が後半戦の見どころをズバリ解説する。
江夏氏は開口一番、「ここからおもしろいのはパ・リーグやね」
オリックスをなんと2位と予想したのが目を引く。最下位に沈んでいる (6月30日時点。以下同じ)が、
「岡田(彰布監督)は全部自分で見ないと気が済まない。それで苦労しているところもあるけど、勢いっていうのかな。故障選手も戻ってきて、李大浩内野手もいい。ず抜けたチームがいないことも考えると、(3位まで進出できる)クライマックスシリーズ(CS)も十分狙える」(江夏氏)
高評価が集まったのが、現状2位の日本ハムだ。3氏とも1位と予想している。江本氏は「いい意味で栗山(英樹監督)に裏切られた」と1年目の指揮官をたたえる。
「栗山は、体格は貧弱だし、実続はないし、高校野球みたいで気持ち悪い」と酷評しながらも、
「そのわざとらしさに選手がうまくだまされている。ほめられれば誰だってうれしいでしょ」(江本氏)
昨季優勝のソフトバンクはどうか。
江夏氏は、
「残り試合数は十分ある。故障者を補うような戦い方、点の取り方ができれば、もっと上位が見えてくる」と攻守両面のもう一工夫に期待を寄せる。
そして、セ・リーグ。3氏とも「巨人の逆転優勝」でうなずく。
※週刊朝日 2012年7月13日号