毎日の仕事や家事に疲れきってしまった時、マンガを読んでモチベーションを上げてみるのはいかがだろうか。
マンガの電子書籍販売で国内最大のサイト「eBookJapan」を運営する、イーブックイニシアティブジャパン(本社:東京都千代田区、以下eBookJapan)は、20~40代の女性のeBookJapan会員を対象に「仕事や家事へのモチベーションが上がるマンガ」に関するアンケートを実施した。
調査は、eBookJapan会員から無作為に抽出したユーザーに対しアンケートメールを送付、フォームより回答・集計された。調査期間は2014年9月12日から18日。有効回答は796人だった。
調査結果は、20代、30代、40代、そして専業主婦に分けて発表。年代別では「仕事へのモチベーションが上がるマンガ」を、専業主婦では「家事へのモチベーション」が上がるマンガをそれぞれ選んでもらった。
20代と30代の2つの年代で1位に輝いた『働きマン』(安野モヨコ・作)は、週刊誌の女性記者を主人公に描いた作品。2004年から2008年まで「モーニング」(講談社)で連載された。
回答者からは「男性ホルモンが増えるのを気にしながらも主人公の男勝りな働きっぷりを見ていると自分もがむしゃらに仕事を頑張ろうという気持ちにさせてくれる」(20代)、「体力の限界まで働いて『こんなに女って働くもんだっけ?』と疑問に思ったときにこのマンガを読んで、そういう働き方もアリだとなんだかスッキリした!」(30代)という声が寄せられた。やはり、がむしゃらになって働く同性の姿を見て、元気を出す読者は少なくないようだ。
このほか、『宇宙兄弟』(小山宙哉・作)が、20代で3位、30代で2位、専業主婦で3位に入った。『宇宙兄弟』は2008年から「モーニング」で連載中の作品だ。この物語は、六太と日々人の兄弟が、幼少期のある日にUFOらしき物体を見たことをきっかけに、将来、宇宙飛行士になることを夢見るところから始まる。その後、兄弟は成長して、そろって宇宙飛行士に抜てきされるというストーリーである。
選んだ理由を詳しくみると、「努力している人をたくさん描いているから」(20代)、「疲れていた心と頭がぽかぽかと暖まって、いつの間にか前向きになっていました」(30代)といったコメントが寄せられた。兄弟が努力する姿を読んで、自分も頑張らねば、と思う読者が多かったようだ。
そのほか、『ONE PIECE』(尾田栄一郎・作)が40代で1位に、20代と専業主婦で4位にランクイン。『SLAM DUNK』(井上雄彦・作)が30代で3位、40代では2位となった。また『ハイキュー!!』(古舘春一・作)は40代の4位と専業主婦の5位にそれぞれランク入りした。
年代別にランクインした作品が、主に「夢」や「努力」をテーマに描いたものである一方で、専業主婦では『きのう何食べた?』(よしながふみ・作)が1位に、『ママはテンパリスト』(東村アキコ・作)が2位に入っている。『きのう何食べた?』は、ゲイの主人公2人をめぐる料理漫画で、『ママはテンパリスト』は育児をテーマに扱った物語と、家庭的なマンガが上位に選ばれた。
選ばれた作品に共通するのは、読者にとって身近な話題を通して仕事や家事といった生活の大切さを伝えていたり、誰かの頑張る姿を見て勇気づけられたりする点かもしれない。
モチベーションを上げる必要があるというのは、疲れている証拠。リフレッシュも兼ねて、たまにはマンガを読んでみるのもいいかもしれない。