不安は、将来を予測して、対策を立てろという感情です。

 実態がわからないので、いつもニュースから目が離せないし、ほかの人の言動に左右される。政府や政治家、医療体制を信用できない……。でも、何かしないと落ち着かないので、マスクを必死で求め、トイレットペーパーを備蓄しようとしてしまう。それをやっても、安心できるわけではない、と半分は自分でもわかっているのに……。

(4)「不安」と「自責」を刺激する
 今の状態は、「不安」だけでなく、人々の「自責」も刺激しているようです。ニュースでは、コロナウイルスの感染ルートが詳しく報道されます。もし自分が感染者であると発覚したら濃厚接触者が調べられる。そしてもしそのうちの誰かが亡くなったりしたら……。

「自分のせいで誰かが死んだ」、そしてそのことを多くの人が知っている。こんな恐ろしいことはありません。もしかして自分がすでにうつしているかも……。多くの人がそんな「自責交じりの不安」を抱えているのです。

 このような特性があるから、コロナ・ストレスは甘く見てはいけないと感じるのです。

 次回からは、その具体的な対処方法をお伝えしていきます。