

丸山茂樹氏は、新型コロナウイルス感染拡大による自身やゴルフ界への影響を語る。
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3月17日、ロサンゼルスの自宅から日本に戻ってきました。新型コロナウイルスのことがあるんで、いまはアメリカにいた方が不安が大きいですね。
もし感染ってことになったとき、僕もそこまで英語が堪能なわけじゃないから、言葉が通じなかったら困るし、病院だって大変なことになってると思います。僕が帰国するタイミングで飲食店は2週間クローズでしたし。スーパーマーケットは空っぽだしね。もう、えらいことになってますよ。
ただ、家族が心配ですね。息子の大学のことがあるんで、一緒には帰ってこられなかったんです。仮に日本からアメリカに戻るとなったときに受け入れられなくなったら、もうどうしようもないですから。それを考えると、全員でこっちに戻ってくるのはリスクが高かったんですよね。
結局、3月30日に開催予定だった「第19回 丸山茂樹ジュニアファンデーションゴルフ大会」も中止となりました。やっぱりね、こんなときなんで、何かあったらいけないですから。子どもたちはものすごく楽しみにしてくれてたと思いますけど、致し方ないです。
アメリカのPGAツアー「ザ・プレーヤーズ選手権」(米フロリダ州ポンテベドラビーチのTPCソーグラス)は、3月12日の初日が終わった夜に中止が決まりました。もともと初日のプレー中に2日目からは無観客試合になるって決まったんですけど、中止となりました。
松山英樹(28)はこの日、コースレコードに並ぶ63をマークして、単独トップに立ってたんです。中止になって、彼に連絡を取ろうかとも思ったんですけど、やめました。何を聞かれたって困るだろうなと思って。初日にあんなにいいスコア出したのに……。
タイガー・ウッズ(44)はツイッターでコメントしました。「人生にはゴルフトーナメントよりもはるかに大事なことがある」と。いまはもう、この言葉がすべてなんでしょうね。PGAも正しい判断だったんじゃないかと思います。