レッドソックスが2014年8月に7年総額7250万ドル(約77億円)で契約したルスネイ・カスティーヨも期待外れのキューバ人選手として有名。シュアな打撃と俊足が魅力の外野手として契約から1カ月足らずでメジャーデビューすると10試合で打率3割3分3厘、2本塁打、3盗塁と活躍してみせたまではよかった。ところが翌15年はレギュラーに定着しきれず80試合の出場にとどまり、2016年に9試合出場して以降はマイナー暮らし。3Aではまずまずの結果を出しているが今年で33歳という年齢からも上がり目は望み薄で、このまま通算83安打で終わればヒット1本あたり87万ドル(約9000万円)ということになる。

 上記の失敗した選手に比べれば、2014年オフにダイヤモンドバックスと6年総額6850万ドル(約73億)で契約したヤスマニ・トマスはまだ頑張っているほう。メジャーデビューした2015年は118試合で9本塁打と適応に苦しんだが、翌16年には140試合で31ホーマーと長距離砲としての実力を示した。ただし2017年は故障で47試合の出場どまり。2018年1月には無謀運転で逮捕されるという大失態をグラウンド外で起こしている。ちなみに通算48本塁打なので、1本塁打あたりのコストは143万ドル(約1億5000万円)だ。

 こうした数々の失敗を経て、メジャーでのキューバ・バブルは終息に向かった。ちなみに今年1月にはホワイトソックスがメジャーデビュー前の有望株ルイス・ロバート外野手と6年総額5000万ドル(約53億円)で契約しているが、これはキューバ出身だからという意味合いは薄い。

 今年で23歳のロバートはキューバ代表歴はあるものの目立った実績はないまま亡命。ホワイトソックスとの契約も最初は2017年のマイナー契約だった。しかしロバートは昨季3Aでの47試合で16ホーマーを放つなど高い将来性を示し、MLB公式サイトの若手有望株ランキングでも全体3位の評価を得た。

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期待したいキューバ人選手の“逆襲”