かつてイチローの活躍を受けて松井秀喜や松井稼頭央、福留孝介、岩村明憲ら日本人打者が続々とメジャーに移籍したように、MLBの海外選手獲得にもブームというものは存在する。それは定期的に大量のメジャーリーガーを輩出しているドミニカ共和国やベネズエラは別として、韓国やキューバも例外ではない。
【写真】「平成で最もカッコいいバッティングフォーム」はこの選手!
特にキューバ出身の選手たちは2010年代前半から多くのスター選手が祖国から亡命してMLB球団との大型契約を実現。その象徴ともいうべき存在が2013年にドジャースでメジャーデビューしたヤシエル・プイグだった。※以下、文中の日本円の金額は現在の為替レートで計算
プイグは2012年にドジャースと7年総額4200万ドル(約45億円)で契約。翌年6月にメジャーデビューすると、いきなりルーキーのデビュー月としては歴代2位となる44安打をマークするなど走攻守の揃った大型外野手として活躍し、最終的に104試合で打率3割1分9厘、19本塁打、42打点、11盗塁と立派な成績を残した。
その後は素行の悪さや故障もあってやや伸び悩んだ感はあるが、レッズとインディアンスでプレーした昨季も含めて3年連続で20ホーマー以上を放つなど、7年間で打率2割7分7厘、132本塁打、415打点、79盗塁に守備面での貢献度も含めれば、平均年俸600万ドル(約6億4000万円)の選手としては十分に働いたと言っていいだろう。
プイグより1年早い2012年にメジャーデビューしたヨエニス・セスペデスは、アスレチックスと4年総額3600万ドル(約38億円)で契約。契約年数や総額ではプイグより下だが平均年俸では上回り、活躍の度合いも負けていない。球宴ホームランダービーを2連覇したほか、4年間で通算128本塁打、467打点をマークし、大型契約に見合った活躍を見せた(16年オフにメッツと4年1億1000万ドル(約117億円)で契約後は相次ぐ故障で残念なシーズンが続いているが……)。