「腸内で生きていても、死んでしまっても、免疫力アップの手助けをする効果が期待できるのが乳酸菌の魅力です。腸内環境の改善と免疫アップという二つの効果を得るためには、ヤクルトのシロタ株など、腸内まで生きて届くことで腸内環境の改善に役立つヨーグルトと、免疫活性化の手助けをするような研究報告例がある機能性ヨーグルトの2種類を朝晩で食べ分けるといいかもしれません」

食品である以上、継続して取り続けないと意味がない。特に乳酸菌の場合、多くは便とともに体外に排出されてしまうので、継続して腸内に届ける必要がある。大学や研究所が発表する研究論文では8~12週間摂取し続けてからの効果検証が一般的だ。

 ただし2~3週間でも効果が出ないわけではないという。ここで戸塚さんから、貴重な注意点を。

「新型コロナによる肺炎は、免疫細胞が過剰反応し、暴走することで深刻化します。感染が確認されてから慌ててヨーグルトを食べると、免疫細胞を過度に刺激する可能性があるので危険になる場合があります。必ず医師の判断に従ってください」

(ジャーナリスト・安住拓哉、編集部・中島晶子)

AERA 2020年5月18日号より抜粋

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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