シーズン前の主役はDeNAの中畑清監督(58)。4年連続最下位の球団にあって「営業部長」を自任し、持ち前のサービス精神でメディアへの露出を続けてきた。番記者が語る。

「コーチや選手にも常に話しかける。ともに米国人の血が流れる若手の国吉祐樹投手と友利結(ともりゆい)コーチが話しているところに割って入ったと思ったら、『おれもハーフだ。福島と神奈川の』って、大笑いしてました。監督との距離が近くなり、選手からの評判も上々です」

 野球評論家の江本孟紀氏は、中畑監督のパフォーマンスを計算ずくと見る。

「野村克也さんがヤクルトの監督時代、よく巨人の批判をした。選手の中にある巨人へのコンプレックスを取り除きたかったんです。中畑も、どんな監督にもへりくだって接したりしない。そういう姿を見て、選手は自信を持つものなんです」

※週刊朝日 2012年4月13日号