※イラストはイメージ (GettyImages)
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 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、今も多くの人が巣ごもり生活をしている。気分転換をしたり、免疫力を高めたりするために、バスタイムを有効活用したい。「コロナに負けない入浴法」を紹介しよう。

「シャワーだけで済ませず、お湯にちゃんとつかり、入浴剤の力を借りて心身にメリットのある入浴を楽しんでいます」

 そう語るモデルで美容ジャーナリストの中嶋マコトさんは入浴時、重炭酸イオンを多く含む入浴剤を使っている。血行促進などの効果があるという。最近はもっぱら在宅ワーク。お風呂に入りながら、免疫力低下の防止を心がけている。

 入浴の健康効果を自著『最高の入浴法』で発信する東京都市大学人間科学部教授の早坂信哉さんは、コロナに克つ入浴法についてこう助言する。

「40度ぐらいのお湯に10分から15分ほど全身浴することです」

 ぬるめの温度のほうが疲労回復やリフレッシュに良く、幅広い年代でのぼせるリスクも低いという。

 湯船で湯気を吸うのもいい。鼻やのどの粘膜が乾燥すると、免疫力が低下しやすくなるからだという。

「湯船の水面近くに鼻を寄せ、深呼吸とともに湯気を意識的に吸い込んでください」

 換気扇を止めたり湯船にシャワーを当てたりすれば、浴室内の湿度が上がり、湯気が吸いやすくなる。

 アロマエッセンシャルオイル(以下アロマ)を使えば、芳香浴も楽しめる。

「洗い場に置いた洗面器に湯を張り、その中にアロマを2、3滴垂らすと、浴室内に香りが充満します」

 アロマを直接湯船に入れるのは、皮膚が過敏な人や高齢者は避けたほうが安全だ。

 大事なのは「自分が心地よく感じる」ことだという。

「8年前の研究で、毎日お風呂に入る人には幸福度の高い人が多いということがわかりました。温熱作用で血行促進や基礎代謝が上がり、健康になることも大きいですが、温かい湯につかってさっぱりする。これは心にもとても良いのです」

 早坂さんは、瞑想(めいそう)に近い入浴法「マインドフロ(風呂)ネス」を勧める。入り方は簡単。【1】スマホなどデジタル機器を持ち込まない(デジタルデトックス)【2】照明は浴室を消して脱衣所だけつけるなどして、うすぼんやりとした明かりにする。

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