料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「簡単アクアパッツア」。
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「白ワインの香りを味わいながら」
暑い季節には、お夕飯は簡単にすませてしまいたいものです。一度にたんぱく質も野菜もたっぷりとれるおかずといえば“アクアパッツア(イタリアの魚料理)”です。
まずメカジキなど白身魚を買ってきて塩胡椒をふります。アサリは塩水につけて砂出しをして、海老は背わたを取ります。鍋にオリーブ油とみじん切りにしたニンニクを入れて弱火で炒めます。そこに白身魚を入れ両面に焼き色をつけ、白ワインをふりかけましょう。これは白ワインが魚に早く浸透し、魚をふっくらさせる方法のひとつですので覚えておきましょう。
海老、アサリ、マッシュルーム、半分に切ったミニトマト、半分に切った黒オリーブ、水を加え、ふたをして中火で煮ます。アサリの口が開いたらできあがりです。
器に盛り付け、イタリアンパセリを適量アクアパッツアにのせます。そこにレモンをキュッと搾っても、より夏向きの爽やかな風味がアップして白身魚がおいしくいただけますよ。
お好きなバゲット、白ワインと一緒に召し上がってみてください。今日もついつい飲みすぎてしまいそうな予感がします。
(構成/赤根千鶴子)
■簡単アクアパッツア
【材料】(2人分)白身魚の切り身2切れ、海老6尾、アサリ1パック(300g)、マッシュルーム4個、ミニトマト6個、ニンニク1片、黒オリーブ10粒、塩胡椒少々、白ワイン100ml、水50ml、オリーブ油大さじ2、イタリアンパセリ適量
【作り方】(1)白身魚に塩胡椒をふる。アサリは塩水につけて砂出しをする。海老は背わたを取る。ニンニクはみじん切りに。(2)鍋にオリーブ油とニンニクを入れ弱火で炒める。白身魚を入れ両面に焼き色をつけ、白ワインをふりかける。(3)海老、アサリ、マッシュルーム、ミニトマト、黒オリーブ、水を加える。ふたをして中火で煮る。アサリの口が開いたらできあがり。器に盛り付け、イタリアンパセリを飾る。
【ワンポイントアドバイス】白身魚を鍋に入れ両面に焼き色をつけ、白ワインをふりかける。
黒田民子(くろだ・たみこ)/1947年生まれ。料理研究家。All About「ホームメイドクッキング」ガイド。旬の素材を生かした家庭料理のレシピが幅広い世代に支持されている。趣味は美術館巡り
※週刊朝日 2020年7月24日号