「Xは暴走族上がりのやんちゃグループにも『オイルでもうけよう』ともちかけ、数千万円を出させたそうです。カネを回収しようと彼らが血眼になって捜し、一度はXの身柄を確保したが、そのときは『お金はすべて早紀のために使った』と必死で弁明したらしい。お金の回収に関係先を回るうち、関西在住のXの知人から、『自分も債権者だから身柄を少しだけ預からせて』と頼まれて引き渡したところ、しばらくして『Xの母の入院先で逃げられた』と報告があった。この話がどこまで本当かは分からないが、彼らは激怒して関係先を捜し回ってますよ」

 X氏の携帯に電話を入れてみると、「お客様の都合で通話ができない状態」とのメッセージが流れた。

 高岡の個人事務所もバニラポットも数日間にわたり電話がつながらなかった。

 そこで高岡の自宅を訪ねると、インターホン越しに女性の声で、
「私は留守のもので、何も分かりません」
 というばかりだった。

 文書でも取材を申し込んだが、締め切りまでに返答はなかった。高岡と業務提携を結ぶエイベックス・マネジメントの担当者も、
「プライベートなことなので、今回は回答を控えさせてください」
 と語るのみだ。

 最後にX氏の身柄を「預かった」と名指しされた関西の知人を直撃すると、意外な答えが返ってきた。

「逃がしたわけではなく、Xとはちゃんと連絡を取ってる。場所は教えられないけど、今はある場所で新たな事業を起こそうとしている。成功すれば、ちゃんとお金になる。連絡が取れなくなってるのは、みんなから一度に回収されそうになっているからでしょう。取れないものは、待つしかない。それにXが集めたお金は、借金か投資か分からないからね。前回は失敗したけれど、今回の事業がうまくいけば、彼はできるだけカネを返すつもりでいるみたいだよ」

 X氏は周囲にこう事情を説明しているという。

「トラブルはもうありません。すべて和解して解決した。車は修理に出しただけで、換金はしていない。彼女(高岡)には怒られたが、別れたということもない」

 だが、先の関西の知人は、こうも語る。

「正確には、人を介して和解を申し出ているみたい。二人の仲は男と女なんだから、他人には分からないよ。ただね、Xの着替えの服なんかを送ってあげているらしいよ。それだけで多少、想像はできるでしょう」

 高岡はつくづくオトコ運のない女性だ。 

週刊朝日

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