2018年の取材に応じたときの瀬戸康史(撮影:中西正男)
2018年の取材に応じたときの瀬戸康史(撮影:中西正男)
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 俳優・瀬戸康史と女優・山本美月が8月7日、結婚を発表した。

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 2人とも交際開始時から、結婚を視野に入れての付き合いだった。

 僕の取材では、結婚の意志は極めて固く、完全に既定路線というのが現状だった。中でも、この関係者の話の中で、僕の心に響いたのが「交際当初から結婚を見据えていた」という部分だった。

 というのは、2018年にYahoo!ニュース拙連載で瀬戸にインタビューをした際の話が思い起こされたからだ。その時の取材メモを元に瀬戸の言葉を再録する。

「僕は福岡出身で、17歳で東京に出てきました。福岡にいた時はどちらかというと社交的な人間だったんです。ただ、上京して知り合いもいない。土地勘もない。そんなことが重なって、ずっと一人で殻に閉じこもる。そんなサイクルができあがってしまったんです。ほぼ誰にも心を開かない。そんな時期が6年ほど続きました」

「その当時、そんな中でもお世話になったのがテレビ東京の『おはスタ』で出会った2人の“山ちゃん”でした。山寺宏一さんと山里亮太さん。自分の殻に閉じこもりながらも、2人には正直な自分の思いを聞いてもらっていました」

「こんな自分はイヤだと思いながら、そこから抜けられず、それでいいと思う自分もいる。家族にすら、いや、家族だからこそ、弱みを見せたくないという思いもあって、家から電話がかかってきたとしても『大丈夫!!』というところだけをアピールして、大丈夫じゃないところは言わない。そして、ご飯に連れて行ってもらう度に、家族にも言えない部分を2人に聞いてもらってました」

「『おはスタ』が終わってからも、山寺さんは僕のことを『誇りに思う』とずっと言ってくださいました。あれだけすごい表現者である山寺さんから、そんな言葉をいただける。強く背中を押してもらいました。山里さんとは人見知りという共通点もあるんですけど、ずっと『人見知りは才能だ』と言ってくださって。『人見知りは、人よりもアンテナを張っているからこそのこと。それだけアンテナがあるということは、気を遣える人ということなんだよ』と。このお二人の言葉あったから、スッと人に心を開ける自分になったと思っています」

 ちなみに、山里の言葉は「タモリさんからの受け売りでした」というオチもつくのだが……これまでの出会い。そして、決して平坦ではない道のりがあって迎えるゴールイン。そう考えると、より一層、結婚という文字に奥行きを感じもする。

(文・中西正男)