なぜだかそこにいるだけで、ほんわかしたおもしろい空気が漂う阿佐ヶ谷姉妹のお二人。気負わずマイペース、そして日常を愛おしむ二人のこれまでに迫ろうと意気込む作家・林真理子さんも、いつしか“のほほん”ペースに巻き込まれて──。
※【阿佐ヶ谷姉妹「コワイです、西麻布なんて」 地元愛を明かす】より続く
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林:ほかの女性の芸人さんは、ツッコまれたりすると、天才的な反射神経でバーッと刃向かいますけど、お二人は刃向かったりしないですね。
美穂(妹):そういうのができないんですね。反射神経がないし、すぐ受け入れちゃうんですよ。たたきがいがないのかもしれない。
江里子(姉):「地獄絵図姉妹」って言われたことがあるんですけど、「あら、そんなトリッキーな名前をいただいてありがたいわ」とか言って(笑)。
林:ホワ~ンとした二人だけの世界をつくってらっしゃいますよね。
江里子:のれんみたいなものです。プラ~ンプランしてて。
林:お出かけしたりする番組あるじゃないですか。食レポとか。ああいうのは得意なんですか。
江里子:ああ、ロケですね。(美穂さんに)私たち大の苦手よね。いろいろと感想を言わなきゃいけないんですけど、ありきたりの言葉しか出てこなくて。お食事なんかも「あら~、幸せねえ~」ぐらいしか出てこないんです(笑)。
美穂:リアクションしなきゃいけないんでしょうけど、「あら、おいしいわね~」ぐらいしか言えない。
林:今、お姉さんはソフトバンクのCMに出てらっしゃいますよね。
江里子:のび太のママの役をやらせていただいてます。
林:「母です」って言うと、それだけでおかしくって(笑)。
美穂:前から「のび太のママに似てる」と言われてたので、それもあったのかしら。(江里子さんに)オファーしていただいてよかったわね。
林:のび太のお母さん、シリーズでずっと出てほしいですよ。インパクトがすごいですからね。第二の樋口可南子さんとしてぜひ(笑)。
美穂:親戚顔だから、私も親戚として出させてもらって……。
江里子:ねえ。のび太のおばさん役として。