難関大学にいくには、いくら親が賢かろうが、たたガミガミと、「勉強しなさい」と怒ろうが、子ども本人に「いきたい」という意思がなければ難しい気がします。私の知る限りでは、親から、「絶対に〇〇大学にいきなさい」とか「〇〇大学以下は認めない」と強要され、勉強を義務づけられた子は、かえって反発により受験するのをやめてしまったり、プレッシャーに押しつぶされ、ひどければ病んで受験できなくなってしまったりした人が多いです。
■子どもを有名大学に入れるには、どうしたらいいのか
では、結局、子どもを有名大学に入れるには運任せでしかないのかというと、そうでもありません。佐藤ママが、子ども4人を全員東大医学部に合格させたことは、単なる「偶然」だけで片付けられない事実です。佐藤ママの本を読んで、彼女は本当に上手に、東大医学部にいきたくなるよう子どもたちを「誘導」し、勉強に適した「環境」をつくりあげていると感じました。
子どもの中に東大にいくべき理由をつくり、東大医学部への進学率が最も高い学校に入れて合格へのハードルを下げ、家でも外でも成績を上げやすい環境を用意する……ポイントは、いかにして勉強するようにうまく導けるか、だと思います。
佐藤パパは東大法学部だそうですが、子どもたち4人全員が、親よりも偏差値が高い医学部に入っています。親からの手助けにより、平均への回帰の法則を回避したり、偶然を必然に変えたりすることは可能なのです。
結局、私の偏差値が50以下から70以上に上がったように、大学受験の偏差値は、子どもの行動次第で、高くも低くもなるものです。前述したように、親の学歴が高いかどうかという点は、合否にあまり関係ないのです。そんなことを気にするより、親は、いかに自分の子どものモチベーションを上げられるか、勉強しやすい環境をつくれるかを考えたほうが、ずっと有意義かと思います。
そんなわけで私は、息子に変な負荷をかけないよう、自分や夫が東大卒だと伝えるつもりはありません。もし聞かれたときは……私に関しては某大学のマンガ学部卒だと説明しようと考えています。
マンガが大好きなので、マンガ学部卒と称することで、息子にオタク議論を熱く展開してみたいと思っています。それを聞いて、果たして息子のマンガへのモチベーションはどんな動きをみせるのか……それを想像すると、ちょっとだけ聞かれるのが楽しみだったりもします。