「加山さんには、的確な処置がなされたと思いますし、病院までに何らかの刺激もなく、的確に搬送した救急隊はすばらしいと思います」(同)
小脳出血は年齢に関係なく起こりうるという。若年者でも、血管の奇形で生じることがあるため注意が必要。とくに血圧が高い人は要注意だ。
「これから秋を迎え、冬へと寒くなる。寒いトイレで思い切って『うーん』といきんで小脳出血を起こし、私が勤務していた大学病院に救急搬送されてきた人も見たことがあります。不幸にして搬送中に再出血して亡くなる人や、緊急手術をして助かるものの、もとの生活には戻れないケースもあります。小脳出血は侮れないのです」(同)
小脳出血を防ぐには、高血圧をコントロールすることが大事だ。「少量の出血では血液が吸収されるので予後がいいです。ただ、小脳出血の予後は、やる気が落ちたり、気力がなくなったりします。加山さんはしばらくゆっくり休まれたほうがいいと思います」(同)
加山さんの容体は安定しているという。たっぷりと休養し、不屈の精神でエネルギッシュな若大将の復活を期待したい。(本誌・鮎川哲也)
※週刊朝日 2020年9月18日号