前出の諸隈氏はカタチだけではなく、生地の質感も大切なポイントだと説明する。灼熱のビーチでは、体温のコントロールが重要になってくるからだ。
「弊社の生地は、汗や雨など水分を吸っても乾きやすく、軽量なのが特徴。この点は、生地の面積が大きい男子のユニフォーム(タンクトップ&パンツ)にとっては大きな強みですね。肌に張り付きにくいので、体内の熱を逃がす機能を備えています」
選手のパフォーマンスと暑熱対策の一端を担うビーチバレーの水着。2021年東京オリンピックでは、その効果を表すことができるか注目したい。(文・吉田亜衣)
●吉田亜衣/1976年生まれ。埼玉県出身。ビーチバレーボールスタイル編集長、ライター。バレーボール専門誌の編集 (1998年~2007年)を経て、2009年に日本で唯一のビーチバレーボール専門誌「ビーチバレーボールスタイル」を創刊。オリンピック、世界選手権を始め、ビーチバレーボールのトップシーンを取材し続け、国内ではジュニアから一般の現場まで足を運ぶ。また、公益財団法人日本バレーボール協会のオフィシャルサイト、プログラム、日本ビーチ文化振興協会発行の「はだし文化新聞」などの制作にもかかわっている。