第4戦・フランス杯は、19年全日本選手権男子覇者の宇野昌磨(トヨタ自動車)、同女子覇者の紀平梨花(N高東京)らが出場する予定だったが、感染者が急増したため、19日に中止が発表された。

 第5戦・ロシア杯は、全大会の中で最もレベルの高い試合になりそうだ。男子は病気から復帰した18年世界選手権3位のミハイル・コリャダ、20年欧州選手権覇者のドミトリー・アリエフ、20年世界ジュニア選手権覇者のアンドレイ・モザレフと実力のあるロシア選手がそろった。

 だが、ハイライトはやはり女子だろう。シニアデビューした昨季、GPシリーズで各2勝した上、GPファイナルの表彰台を独占したアリョーナ・コストルナヤ、アンナ・シェルバコワ、アレクサンドラ・トルソワに加え、18年平昌五輪銀メダリストのエフゲニア・メドベージェワ、エリザベータ・トゥクタミシェワ(以上ロシア)と新旧の女王たちが勢ぞろいする。

 最終戦・NHK杯では新王者が誕生する。注目は、20年世界ジュニア選手権2位の鍵山優真(星槎国際高横浜)と昨季ジュニアGPファイナル優勝の佐藤駿(フジ・コーポレーション)の2人。ともにシニア転向1年目だ。田中刑事(倉敷ク)、山本草太(中京大)らの演技にも期待したい。

 女子は坂本花織(シスメックス)、樋口新葉(明大)、川畑和愛(早大)、本田真凜(JAL)らが表彰台をめぐって戦う。また、体調不良のため昨季欠場した三原舞依(シスメックス)の復帰にも注目。アイスダンスでは村元哉中、高橋大輔組(関大ク)がGPデビューする。10年バンクーバー五輪男子銅メダリストの高橋は、アイスダンサーとしてどのような演技を見せてくれるのだろう。

 背中を押す観客の声援がないのは残念だが、どの選手にもベストな演技を期待したい。(田村明子)

週刊朝日  2020年10月30日号

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