村元哉中・高橋大輔組 (c)朝日新聞社
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(左から)鍵山優真、佐藤駿 (c)朝日新聞社
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GPシリーズの日程 (週刊朝日2020年10月30日号より)
GPシリーズの日程 (週刊朝日2020年10月30日号より)

 新型コロナウイルスの影響で今季の開催が懸念されていたフィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズが10月23日に開幕する。国際スケート連盟(ISU)は、全6大会を無観客にするなど制限を設けた上で決行する予定だったが、第2、4戦の中止を発表した。各大会の見どころを紹介する。

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 国際間の移動が極度に制限される中、各大会に出場するのは開催国の選手のほか、その国あるいは近隣国でトレーニングしている選手、入国制限の対象になっていない国の選手に限定された。

 本来は出場した2試合の成績でGPファイナル進出を競うが、今季はどの選手も出場するのは1試合のみだ。12月に北京で予定されていたGPファイナルは中止か延期が決定。また、男子で五輪2連覇中の羽生結弦(ANA)はぜんそくの持病もあるため、すでに欠場を発表している。

 こうした中でも、見ごたえのある展開が期待できそうだ。開幕戦・スケートアメリカの男子は2019年世界選手権覇者のネーサン・チェン(米)と、同3位のビンセント・ゾウ(米)の一騎打ちになるだろう。日系の樋渡知樹(米)や、キーガン・メッシング(カナダ)ら個性豊かな選手にも期待したい。

 女子では、全米選手権2連覇中の15歳、アリサ・リュウがISUの年齢規定のため出場できない。ブレイディ・テネル、マライア・ベル、カレン・チェン(以上米)らを中心とした優勝争いになる。ここ数年、摂食障害で体調を崩していたグレーシー・ゴールド(米)も久々の登場となる。

 第2戦・スケートカナダはオンタリオ州オタワで開催される予定だったが、同州で新型コロナ感染者が増えたため、14日に中止が発表された。男子のジェーソン・ブラウン(米)、女子の宮原知子(関大)ら出場を予定していた選手が、他の大会に出場できるかどうかなどの詳細は15日時点で不明だ。

 第3戦・中国杯の男子は、金博洋と閻涵(ともに中)の間で優勝が争われるだろう。女子は6人の出場枠の中で決定しているのは1人のみ。ペアでは19年世界選手権優勝の隋文静、韓聡組(中)ら強豪が出場するが、中国杯は6大会の中で最も小規模になりそうだ。

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