パの首位打者についてはオリックスの吉田正尚、ソフトバンクの柳田悠岐、さらに日本ハムの近藤健介が打率3割4分前後の争いをしている。出塁率だって3人ともに4割5分前後をキープしている。しっかりと打つべき球が来るまで我慢ができている証拠だ。最後の最後までもつれるのではないかと思っている。
それにしても、巨人は10月中に優勝が決まってしまうな。日本シリーズは11月21日からだから、3週間近く、本気モードの実戦が組めないことになる。一方、パ・リーグはクライマックスシリーズ(CS)のファイナルステージ(1位と2位の対戦)はある。この差は大きく感じてしまう。
セは屋外球場が多く、120試合を消化するためにCSを行わない道を選んだ。しかし、どうだろうな。ファンにとってもどの形が良かったのか。来年以降も新型コロナウイルスの脅威が完全になくなるわけではない。このオフに議論すべきことは多い。
これから屋外球場は寒さが増していく。選手のみならず、応援するファンの方々も健康に気をつけてください。
東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝
※週刊朝日 2020年10月30日号