世界的に感染者の増加は続いている。米国では大統領選挙の開票作業の真っ最中だった11月4日、1日当たりの感染者数が10万人を超え、過去最多の約10万8000人を記録。5日には12万人を超えた。

 ヨーロッパでは、春に一部の地域でアウトブレーク(感染爆発)や医療崩壊が起きたイタリアやスペインだけでなく、フランスや英国、さらには比較的、少人数の感染者で抑えることのできていたドイツやオーストリアなど広範囲にわたり、今春の1日あたりの感染者数の2~4倍以上の感染者が、連日のように報告されている。

 イタリアやフランス、ドイツ、オーストリア、英国などでは、飲食店などの商業施設の営業禁止など、今春以来2度目となるロックダウンが次々に始まった。

 本来ならクリスマスに向けて一年でもっとも消費活動が盛んになる時期だけに、経済へのさらなる影響が懸念されている。ドイツでは全国2500カ所以上で開かれるクリスマスマーケットの中止が相次ぐ。日本でも人気のあるクリスマスのパン菓子シュトレン発祥の地、独ドレスデンで開かれるシュトレンフェスティバルの中止も決まった。

 日本でも、一足先に冬を迎えた北海道などで感染が増加傾向にある。11月5日には、北海道で初めて1日当たりの感染者が100人を超えている。(科学ジャーナリスト・大岩ゆり)

AERA 2020年11月16日号より抜粋

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