「菅首相支持するかどうかって? うーん。わかんないけど。スマホ代下げるんでしょ。不妊治療とかは俺にはあまり関係ないけど、悪くはないよね。どっちか選べって言われたら、まあ、支持、かな。特に悪いこともないしね」
「でも、コロナは何とかしてもらいたいよね。外国よりはずっとましだけどね。就活に影響あるし。コロナ収めてくれたら、もっと支持率上がると思うよ」
日本学術会議の騒ぎのちょっと前の話だし、たった一人の例だから、一般化するのは危険だが、話の流れとしては、こういう見方をしている人は確かに多いのかなという気はしてくる。問題は、どうしてこういう見方になってしまうのかということだ。
マスコミ、とりわけテレビのワイドショーの報道の内容、そして、記者たちの真意がどこまで人々に伝わっているのか。
相当な危機感を持ったほうがよさそうだ。
※週刊朝日 2020年12月4日号
■古賀茂明(こが・しげあき)/古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。1955年、長崎県生まれ。東大法学部卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官などを経て2011年退官。新刊『日本を壊した霞が関の弱い人たち 新・官僚の責任』(集英社)など