阪神を退団となったボーア獲得に手を挙げる球団は?(代表撮影)
阪神を退団となったボーア獲得に手を挙げる球団は?(代表撮影)
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 今シーズン、目立った成績を残せず所属した阪神を1年で退団となったボーア。しかし球界での評価は高く、激しい争奪戦が水面下で繰り広げられている。

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 同時に阪神編成に疑問の声も高まっているというが……。

「今回こそランディ・バースの再来や」

 契約時点から在阪メディアを中心に大騒ぎだった。メジャー通算6年間で92本塁打、303打点をマークした左の長距離砲。本拠地・甲子園は国内屈指の広い球場でもあり、長打力不足がついに解消できると期待は大きかった。

「阪神が1年でクビにしたのには驚きの声が上がった。今年は日本野球への対応に苦しんだのは確かだが、コロナ禍で調整など難しい年でもあった。もう1年阪神でやるのでは、という声が多かった。阪神は開幕前、球団を挙げて『日本一』という風呂敷を広げたが、結果的に巨人の独走を許した。お金だけでなく面子などもあり契約延長は難しかったのでしょう」(阪神担当記者)

 春季キャンプ、オープン戦と実戦形式が増えるともに“弱点”が目立ち始めたボーア。シーズン中には2軍降格を経験するなど、99試合に出場して、打率2割4分3厘、80安打、17本塁打、45打点と振るわなかった。推定250万ドル(約2億6,000万円)の高額年俸もネックにもなり、11月20日にウエイバー不請求による自由契約選手となった。

「引っ張る打撃が持ち味だったため、身体の開きが少し早く崩されやすかったので最初は苦労すると思われた。しかし、広い甲子園をものともしない長打力は魅力十分。打撃自体はリストワークも柔らかく逆方向へも打てる。周囲のアドバイスを聞き入れ、努力する向上心や人間性も高評価がされていた。もう少し様子を見れば、大化けする可能性もあったかもしれない」(在京球団スカウト)

 ボーア自身は日本のことを心から気に入っていた。渡米前から日本野球のリサーチも行い、かつて楽天、巨人で活躍したケーシー・マギーに助言を受けていたという。

「タイガースファンは最高です。そして、素晴らしいチームメートたちとタイガースの一員としてプレーできたことを誇りに思います。もちろん、日本食はおいしく、この日本という国は最高です!」と帰国前にコメントを発表。阪神を自由契約となっても国内他球団でのプレーを熱望しているという。

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