40年にわたり、生放送生活を送ってきたキャスター、ジャーナリストの安藤優子さん。9月に番組を終え、現在は新たな生活を満喫中。60歳を超えて思うこと、これからやりたいあれこれ……作家の林真理子さんと対談しました。
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林:私、昔、「安藤さんは心にも体にもぜい肉がまったくついてない人」って評したことがありますけど、きょう久しぶりにお目にかかったら、そのイメージ変わってないですよ。
安藤:ほんとですかァ? ぜい肉だらけですよ(笑)。
林:今もすごくスリムだし。前にジムに行ってるとおっしゃってたけど今も行ってます?
安藤:ジムに行って筋トレとか、いろいろやってます。毎朝1時間ぐらい歩いたり。
林:私、自分が60歳を過ぎるとつい老後のことを考えちゃうんだけど、安藤さんはどうですか。
安藤:私、ものすごく断捨離しました。子どももいないし、いつ死んでもいいようにしておきたいと思って。
林:ほぉ~。私もそろそろ始めないと。テレビをやめてからできたことって何ですか。
安藤:いま私、博士論文を書籍化するという仕事に取り組んでいるはずなのに、なかなか進まなくて、「いい加減にしろ」というところまで来ちゃってるんです。博論を書くときにどれだけ苦しい思いをしたかと思うと、書いた論文をカットすることができないんですよ。女性議員がなんで少ないかというのがテーマなので、ちょっとおもしろいかもしれない。
林:知りたいです。それって、この国の男女のあり方を追求する源流になりますね。
安藤:結局は女性に対する意識とか認識の問題なんですよ。でも、意識とか認識って目に見えないから、それをどうやって可視化するかということなんです。
林:日本にもハリスさん(アメリカ次期副大統領)みたいな女性が出てきて、「これが最後じゃないのよ」とか言ってくれると、女の人も変わると思うけどな。安藤さんもちょっと考えてください。やっぱり都知事ですよ。
安藤:どうして話がそこに行くの?(笑)
(構成/本誌・松岡かすみ 編集協力/一木俊雄)
安藤優子(あんどう・ゆうこ)/1958年、千葉県生まれ。大学在学中からキャスターやリポーターとして報道番組に携わる。「FNNスーパータイム」「ニュースJAPAN」「FNNスーパーニュース」のメインキャスターとして活躍。2015年から今年9月まで、午後の生放送番組「直撃LIVE グッディ!」のメインキャスターを務めた。著書に『以上、現場からでした。』(マガジンハウス)、『ひるまない』(講談社)など。
※週刊朝日 2020年12月18日号より抜粋
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