アイドルグループNEWSのメンバーで作家の加藤シゲアキさんが刊行した小説『オルタネート』(新潮社)が第164回直木賞の候補にノミネートされた。17日に行われた会見全文【2】をお届けする。
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――ノミネートの知らせを受けて、公になる前に誰かに連絡はしましたか。
基本的には知らせておりませんが、公表のタイミングでメンバーが知るのもと思い、メンバーの2人だけには、16日にマネージャーを通して伝えました。
――メンバーの反応はどうでしたか。
直接は会えてはいませんが、マネージャーさんによると、増田(貴久)が、「僕は本を読まないのでよくわからないんですけど、すごいことなんですよね」と。小山(慶一郎)も「すごいなぁ」と。
――(地震で会場が揺れる)
大丈夫ですか? ちょっと待ちましょう。メンバーの話はするなということですかね(笑)。小山も噛みしめるように喜んでくれたと伺っています。
――この後、ご自身からも報告されますか。
改めて言うのも照れくさいので、基本的にはいつも言わないんです。僕自身も、すごくうれしいことでもはしゃがないように、粛々と受け止めようという気持ちでいます。祝ってくれる分には、と思っていますけど。
――何かおねだりはされますか?
そんな気持ちはないんですけど、むしろされるんじゃないでしょうか。小山君はこの前「ゴチになります!」(日本テレビ『ぐるぐるナインティナイン』)で21万円払っていたので(笑)。
――来年1月20日の発表までどんな気持ちで過ごしますか。
あまり考えないようにしたいと思っています。今までも直木賞や芥川賞の候補作を読んで予想したり、一読者として楽しみにしていました。まさか自分が予想される側になるとは思っていなかったので、考えれば考えるほどドキドキしますし、選考委員の方々の批評眼、厳しい目も知っているつもりです。ここまでこれただけでも、十分だなと思っています。淡々と過ごしたいです。
――とはいえ、狙いたいですよね?
いやでも、あんまり考えないように。本当にはしゃがず。
――候補に選ばれた理由はわからないとのことですが、説明のようなものもないのでしょうか。
今まで関わってきた編集の方たちからは、「こうなんじゃないか」「ああなんじゃないか」という話はあるんですけど、なぜ選ばれたのかという理由は聞いていません。