ノミネート作品『オルタネート』(新潮社)を片手にガッツポーズ(撮影/写真部・東川哲也)
ノミネート作品『オルタネート』(新潮社)を片手にガッツポーズ(撮影/写真部・東川哲也)
30分の会見を終えた加藤さん。穏やかな表情で会場を後にした(撮影/写真部・東川哲也)
30分の会見を終えた加藤さん。穏やかな表情で会場を後にした(撮影/写真部・東川哲也)

 アイドルグループNEWSのメンバーで作家の加藤シゲアキさんが刊行した小説『オルタネート』(新潮社)が第164回直木賞の候補にノミネートされた。17日に行われた会見全文【2】をお届けする。

【写真】30分間の会見を終えて、会場を後にする加藤さん

*  *  *

――ノミネートの知らせを受けて、公になる前に誰かに連絡はしましたか。

基本的には知らせておりませんが、公表のタイミングでメンバーが知るのもと思い、メンバーの2人だけには、16日にマネージャーを通して伝えました。

――メンバーの反応はどうでしたか。

直接は会えてはいませんが、マネージャーさんによると、増田(貴久)が、「僕は本を読まないのでよくわからないんですけど、すごいことなんですよね」と。小山(慶一郎)も「すごいなぁ」と。

――(地震で会場が揺れる)

大丈夫ですか? ちょっと待ちましょう。メンバーの話はするなということですかね(笑)。小山も噛みしめるように喜んでくれたと伺っています。

――この後、ご自身からも報告されますか。

改めて言うのも照れくさいので、基本的にはいつも言わないんです。僕自身も、すごくうれしいことでもはしゃがないように、粛々と受け止めようという気持ちでいます。祝ってくれる分には、と思っていますけど。

――何かおねだりはされますか?

そんな気持ちはないんですけど、むしろされるんじゃないでしょうか。小山君はこの前「ゴチになります!」(日本テレビ『ぐるぐるナインティナイン』)で21万円払っていたので(笑)。

――来年1月20日の発表までどんな気持ちで過ごしますか。

あまり考えないようにしたいと思っています。今までも直木賞や芥川賞の候補作を読んで予想したり、一読者として楽しみにしていました。まさか自分が予想される側になるとは思っていなかったので、考えれば考えるほどドキドキしますし、選考委員の方々の批評眼、厳しい目も知っているつもりです。ここまでこれただけでも、十分だなと思っています。淡々と過ごしたいです。

――とはいえ、狙いたいですよね?

いやでも、あんまり考えないように。本当にはしゃがず。

――候補に選ばれた理由はわからないとのことですが、説明のようなものもないのでしょうか。

今まで関わってきた編集の方たちからは、「こうなんじゃないか」「ああなんじゃないか」という話はあるんですけど、なぜ選ばれたのかという理由は聞いていません。

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福井しほ

福井しほ

大阪生まれ、大阪育ち。

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「文学賞を狙うぞ」意気込みはなかった