【4位】ロッテ

井口資仁監督とともに上昇気流に乗ってきたロッテ。2018年の5位、2019年の4位から、2020年は一気に2位となり、優勝したソフトバンクを大いに苦しめた。このまま一気に頂点を狙いたい、それを期待したいところだが、冷静になって見ると他球団と比べてまだまだ戦力が足りないと言える。少なくとも投手陣ではもう1枚、しっかりとした軸が必要で、野手陣では安田尚憲、藤原恭大がまだ若く、「あと2、3年はかかる」と見るべきだろう。このままそう簡単に右肩上がりの軌道を描けるほど、今のパ・リーグは甘くない。ホップ、ステップの後の“大ジャンプ”をするための4位。再び力を蓄え、心身を整えるための1年と考えたい。

【5位】オリックス

6年連続Bクラス&2年連続最下位となったオリックス。2020年途中から指揮を取る中島聡監督の下で上位浮上を狙う。選手個々を見ると、投の山本由伸、山岡泰輔、打の吉田正尚と日本を代表する選手が在籍し、宜保翔、太田椋、紅林弘太郎など、将来が楽しみな若手選手が多く揃うが、それはこれまで毎年言われていたこと。強いリーダーシップで、チーム全体が「本気で優勝を狙う」という雰囲気にならなければ、Aクラス入りも難しくなるだろう。楽しみはあるが、期待はできない。前述した若手に加え、山下舜平大、元謙太、来田涼斗といった高卒ルーキーの活躍を見るために、「二軍戦を観に行った方が楽しめる」というファンが増える事態にならなければいいが…。中堅の一軍メンバーの奮起を期待したい。

【6位】日本ハム

栗山英樹監督が続投となり、10年目の指揮を執ることになった日本ハム。長期政権による安定、継続的なチーム強化に期待したいところだが、現状は“停滞ぶり”の方が目に付く。その要因は、清宮幸太郎に代表される若手の伸び悩み。近年、少数精鋭の中で活発な新陳代謝によるチーム作りを進めてきたが、その前提となる若手の成長が滞り、チームも苦しい戦いを強いられている。特効薬として外国人の活躍に期待したいが、それ以上に有原航平と西川遥輝のメジャー挑戦による影響が大きい。新球場完成を前に、ファンに明るい話題を多く提供したいところだが、前年5位という結果を考えると、最下位という予想も致し方ない。