■川崎「C」

 昨季の王者。その圧倒的な強さを支えたのは、誰が試合に出ても変わらないサッカーを展開できる選手層の厚さにあったと言える。その中で今オフの動きとしてはまず、チームのバンディエラ、MF中村憲剛が引退し、アンカーとして攻撃サッカーを下支えしたMF守田英正が海外移籍したこと。この穴埋めとして、精度の高いキックが武器の左利きMFシミッチ(←名古屋)を獲得。この男がアンカー役として機能するかどうか。昨季とは異なる“色”を出せるかが、連覇への大きなポイントになる。

 その他、高い技術を持つ26歳MF小塚和季(←大分)、ボランチながら昨季J2で9得点を挙げた26歳MF塚川孝輝(←松本)を加え、さらにFW知念慶(←大分)、FW遠野大弥(←福岡)、FW宮城天(←富山)の3人をレンタルバック。新人では、大卒MF橘田健人 (←桐蔭横浜大)、高卒DF田辺秀斗(←静岡学園高)の2人を獲得した。今季、他クラブからのマークが強くなり、研究・対策もされる中で、新戦力の彼らがどのような形で勝利に貢献できるか。現状、中村と守田の離脱によるマイナス面の方が心配だ。確かにシミッチの獲得は大きく、現有戦力のレベルは間違いなくリーグトップだが、オフの戦力補強という点ではやや物足りないのではないか。