![瀬戸内寂聴(せとうち・じゃくちょう) 1922年、徳島市生まれ。本誌連載をまとめた単行本『往復書簡 老親友のナイショ文』(朝日新聞出版、1760円〈税込み〉)がまもなく発売。横尾忠則氏との友情半世紀の集大成となる。](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/d/4/817mw/img_d4b2cfec5f79b8c20d97d053c54ff39896920.jpg)
![瀬戸内さんは1973年に今東光大僧正を師僧に得度。本誌同年11月30日号で手記を著し、表紙も飾った](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/c/c/633mw/img_ccc18859befa030ec30e75671c4019ea122103.jpg)
今回の「表紙の人」は瀬戸内寂聴さん。1973年に今東光大僧正を師僧に得度。週刊朝日同年11月30日号で手記を著し、表紙も飾った。本誌と同い歳の瀬戸内さんに今後の夢を聞いた。
【写真】瀬戸内さんが手記を著し、表紙も飾った 週刊朝日1973年11月30日号はこちら
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数え百歳。5月には満99歳を迎えるが、暮らしの軸はぶれない。
読み、書くこと。
若い人の小説やいい論文に刺激を受けると、今も時折、徹夜する。
「こないだ転倒したときは、しばらく読み書きができなくて、頭がおかしくなりそうだった」
少々体調がすぐれなくても、万年筆を握ればしゃんとする。
「書くことにかけては、ずば抜けて勤勉だ、と思っている」
70年ほど前、夫と幼い娘を置き、若い男のもとに走った。蛮勇の根っこには、小説家になる、という大望があった。
「自分で決めたことは守らないとね」
いい作品を書きたい、という思いは、こんこんと湧いてくる。
「死ぬまでにもう一本、長編小説を書きたいのよ」
みな、お待ちしています。(本誌・木元健二)
※週刊朝日 2021年2月26日号
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