記者会見する高須克弥会長と奥は田中孝博事務局長(C)朝日新聞社
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対立が深まる大村知事と河村市長(C)朝日新聞社
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大村氏のリコール署名用紙
大村氏のリコール署名用紙

 愛知県の大村秀章知事のリコール運動中に多数のアルバイトが署名を偽造した問題の真相は「藪の中」だ。

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 リコール活動団体の会長を務める美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長と事務局長の田中孝博・元愛知県議が2月22日、記者会見し、「事務局は何も関係ない」と関与を全面的に否定。

 しかし、愛知県選挙管理委員会は大村知事のリコールで提出された署名の83%、約36万2千筆が無効の可能性があると指摘。そのうち一人で何人もの署名をした疑いのあるものは、90%に上ると発表している。選管は自治法違反容疑で愛知県警に被疑者不詳で刑事告発している。

 リコールの署名活動のきっかけは2019年、あいちトリエンナーレでの展示内容を巡って、愛知県の大村知事と名古屋市の河村たかし市長が対立。河村氏とタッグを組む形で高須氏が「お辞め下さい大村秀章愛知県知事愛知100万人リコールの会」を設立した。

 高須氏と河村氏は大村氏のリコールをすべく2020年8月から署名活動をはじめた。同11月に署名簿が選管に提出されたが、リコールに必要な数に達せず、認められなかった。

 しかし、今年2月になって中日新聞や西日本新聞がリコール署名の一部は佐賀県で求人広告でアルバイトを使い、偽造されたものだと報道。2020年10月中旬に何者かが<佐賀市で名簿の書き換え作業!!>というタイトルでアルバイトを募集。このアルバイトに応募し、実際に署名を書き写したという佐賀県内の女性はこう話す。

「スマホで求人情報を見て、応募しました。佐賀市の会議室のような場所に折りたたみ机がいくつも置かれ、100人くらいいる中で書き写しました。若い人もいれば、年配の方もいましたね。最初に書き写しの仕事の内容は外に漏らさないという誓約書のようなものにサインさせられました。愛知県内の人の住所や名前が印刷されたリストが机の上に置かれ、高須さんと河村さんの顔が並んでいる署名簿用紙に書き写しました。作業は急かされましたね。説明をしてくれる人が、九州弁じゃなかった。署名用紙を見て、ネットニュースで見たことがある大村知事のリコールに関係するものだと気づきました。特段、悪いことをしているなんて思うこともなかった」

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3つの疑惑の焦点