「スクワットは、ほぼすべての下肢の筋肉を強化できる運動で、正しく行えば膝などへの負担が少なく、安全です。外来の患者さんにも、このスクワットをゆっくりと10回を1セットにして、1日3セット行うよう、説明しています」
スクワットと共に石橋医師が勧めるのは、膝、腰、背中のストレッチだ。イラストを参照してほしい。
最後に、痛みが出た場合の対応について。
「運動で痛みが出るパターンは大きく二つ。一つは過剰な負荷がかかることによる故障で、もう一つは捻挫や打撲といったケガです。いずれも、初めは冷やして安静にします。3日から1週間程度安静にしても痛みが引かないようなら、整形外科を受診してください。もちろん、動けないほどの強い痛みがある場合は、すぐに受診を」(石橋医師)
健康のためにと体を動かしたことでケガをしてしまえば、それは本末転倒。自身の体と相談しながら適切に運動を行っていこう。(本誌・山内リカ)
※週刊朝日 2021年4月16日号