3番目の変化は、まだ進行中ですが、食品技術への関心と投資の増加です。3月2日、日本・イスラエル学術文化振興協会が「食べていいことをする」というタイトルで、フードテック(フードテクノロジー)に関するイベントを企画しました。ウェビナー(ウェブ上のセミナー)の目的は、イスラエルと日本の両方で食品技術、特に植物ベースの代用食品や地域の食料栽培で最新の技術革新を紹介することでした。

 オーガナイザーの、大阪大学大学院博士課程に所属するハダス・クシェレヴィッチ氏によると、イスラエルは長い間農業イノベーションの最前線に立っていましたが、現在は世界で最も有望な世界産業の一つ、フードテックに力を入れています。国と民間企業の両方が現在、アグリテクノロジーとバイオテクノロジーの両方の技術を必要とするフードテック研究開発に投資し始めています。クシェレヴィッチ氏は、発表した企業は主に植物ベースの技術に従事していることを強調していました。

 ウェビナーで紹介された興味深い取り組みの一つは、アーバンファーミング共同体というイスラエルのNGOが、テルアビブの地域コミュニティーや他の都市の地域社会と協力して、日本からの灌漑技術を使用した屋上菜園を実施していることです。この技術は、土を使用せず、必要な養分を溶かした水を循環させるだけで野菜を育てていく技術です。このプロジェクトの重要な点は、技術そのものよりも、地域コミュニティーへの参加とその報酬です。例えば同じビルの住人たちが菜園作りでお互いの関係を強化するだけでなく、大都市の中心部で一緒に育つ新鮮な野菜で健康的な食事を作ることができるのです。

 植物ベースの食品技術への関心の高まりは、イスラエル社会での菜食主義の広がりと表裏一体の関係です。イスラエルはベジタリアン(肉、魚を食べない人)が多い国の一つです。現在、900万人の人口の約8%がベジタリアンです。それに加え、ビーガン(卵や乳製品も食べない人)も5%います。これは宗教的な理由だけではなく、イスラエルや中東で一般的な料理に野菜が豊富に使われていること、また野菜の価格が比較的安いことも挙げられます。最近では、イスラエルのほぼすべてのスーパーマーケットでビーガンチーズやビーガンミートを見つけることができます。

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