日本ハム・中田翔 (c)朝日新聞社
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 開幕から約1カ月が経過したプロ野球のペナントレース。昨日は“嬉しい誤算”となっている選手を紹介したが、逆にシーズン前に期待が大きかったもののここまで結果を残せていない選手も少なくない。今回はそんな正真正銘の誤算となってしまっている選手をピックアップしてみたいと思う。(※文中の今季成績は全て4月25日終了時点のもの)

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 パ・リーグで最下位に沈んでいる日本ハム。チーム打率は12球団でもワーストの.215ととにかく貧打が目立つが、中でも誤算と言えるのが主砲の中田翔の不振だ。昨年までは打率はそれほど高くなくても3度の打点王を獲得しているように抜群の勝負強さを発揮してきたが、今年はここまで23試合でわずか8打点と、4番としての役割を果たすことができていない。

 打率そのものも2割を切っているが、得点圏打率は更に低い.167。ホームランもわずかに2本で出塁率、長打率ともに3割を切っている。また4月7日にはベンチ裏で転倒して右目付近を負傷して翌日の試合を欠場し、栗山英樹監督から厳しいコメントが出されることもあった。幸い大事には至らずすぐに復帰し、4月24日には10年ぶりに7番でスタメン出場して2安打をマークしたのは救いだが、まだまだ状態が上がっているとは言いづらい状況だ。チームの最大の得点源とも言える選手だけに、このまま不振が続くようだとチームの巻き返しも厳しくなってくるだろう。

 現在引き分けを挟んで6連敗中の西武はとにかく故障者が多いのが誤算となっている。主砲の山川穂高が3月30日にシーズン第1号を放った際に左太ももを痛めて戦線離脱。ベテランの栗山巧も同じタイミングで下半身のコンディション不良から登録抹消となっている。更には4月3日に外崎修汰が死球で左足首を骨折して長期離脱。外野の一角である木村文紀も腰痛で戦列を離れている。栗山は4月20日に一軍復帰を果たし、若手野手陣も頑張りを見せているがまだまだ戦力は不足している。レギュラー固定で戦って2018年からはパ・リーグ連覇も達成しているが、このタイミングで上手く世代交代できるかが今後のチームを考えても重要になりそうだ。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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