3度目の緊急事態宣言が発出された。ジャーナリストの田原総一朗氏は、5月11日までとした期限には東京五輪の開催が影響しているとみている。
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どうやら大阪も東京も緊急事態宣言が発出されることになった。
それにしても、3度目の緊急事態宣言である。4月19日にテレビ朝日が報じた世論調査では、回答者の約6割が政府の新型コロナウイルスへの対応は評価できないとし、7割以上が東京五輪を中止、ないし延期すべきだ、としている。
東京も大阪も感染者数が急増している。まん延防止等重点措置が適用されているにもかかわらず、だ。効果はさっぱり表れていないのである。大阪では事実上、医療は崩壊している。21日現在で、感染しているにもかかわらず自宅で待機させられている患者が約2600人もいるのである。
なぜ、こういう事態となってしまったのか。一つには3月の緊急事態宣言解除が誤りだったのではないか、という意見が多い。
あのとき、野党はもちろん、少なからぬ国民が、解除が早すぎると反対し、政府分科会の尾身茂会長も反対だったと言われている。だが、尾身会長は政府に配慮してはっきりとは言えなかったようだ。その後、尾身会長は、政府には配慮しないと決意したと分科会のメンバーに語っているようである。
政府が解除に踏み切ったのは、コロナ担当の西村康稔氏が経済再生担当相でもあり、飲食・観光業界などの強い要請を受けていたためだという見方が多い。
政府の要人たちは新型コロナ収束の決め手はワクチン接種しかないと捉えているのだが、そのワクチン接種が世界先進国の中で、なぜこれほど遅れているのか。すでに国民の3割以上が接種している国もあるのに、日本の接種率は、何と1%ほどだ。
歴代の厚生労働相は一体何をしていたのか。
昨年、新型コロナ感染者数が増加し続けていたとき、当時の安倍晋三首相は、加藤勝信氏が厚労相だったのに、西村氏にコロナ担当相を担うように求めた。その理由は、厚労相が官僚の言うままで、コロナ禍にまるで対応できていないので、官僚たちと闘える人物を求めたからだという。