(1)接種部位の痛み 91.5%→91.6%
(2)接種部位の腫れ 9.7%→18.1%
(3)発熱(37.5度以上) 3.3%→43.4%
(4)疲労・倦怠感 35.4%→80.7%
(5)頭痛 19.7%→55.1%
(6)悪寒(寒気) 6.3%→51.5%
(7)吐き気・嘔吐 4.0%→10.6%
(8)注射部位以外の筋肉痛 26.1%→37.7%
(9)関節痛 6.3%→37.1%
1回目接種後の副反応について同院は「多くは接種当日から翌日に発生し、1~2日間で軽快していました。症状に対しては経過観察で済んだ例が多いですが、一部内服などの治療を要したり、日常生活に支障をきたしたりする例もありました」と説明する。
一方、2回目については、「1回目と比較して、いずれも症状の持続期間が長く、症状の程度も重くなっていました」。さらに「1回目で症状が出現した人は、2回目に同様の症状が出現する頻度が非常に高くなることが示されました」という。
37.5度以上の発熱については、1回目接種後は3.3%だったのに対し、2回目接種後は43.4%だった。調査結果を発表した同院第一内科講師・井上純人医師はこう話す。
「インフルエンザワクチンで発熱の副反応が起こる割合は1~2割です。インフルエンザワクチンを打った周りの人から、高熱が出て大変な思いをしたと聞くことはそれほど多くないと思います。それと比べると頻度が高いといえるでしょう」
また、若い人や女性に副反応の発症頻度が高いという特徴もみられたという。
「若い人に多いのは、免疫反応が強いからだと考えます。一方、女性に多いのは、あくまで推定ですが、からだが小さいため成分が取り込まれる量が多いからと言われています。また、ワクチンには化粧品にも含まれる成分・ポリエチレングリコールが含まれるため、副反応の頻度が高いのでは、とも言われています。ただし、これらはあくまで仮説として言われていることであり、真偽は定まっておらず、当院でもそれらについて検証していません」(井上医師)