さらに同日午後の国土交通委員会では、日本共産党の武田良介参院議員もこの問題を取り上げた。
「公明党の都議は一緒に視察をしたわけではありますけれども、それは岡本(三成)衆院議員(公明党)の視察に同行したという説明がありました。もともと別個の視察を何故、同時に実施する必要があったのか。今はコロナの緊急事態宣言が発令されている中で、分散させるということはあったとしても、一緒にするということはありえないんじゃないか…。もともと別の視察を一緒にやったのか。この点に関して説明を求めたい」
赤羽国交相の視察と岡本衆院議員の視察を同日開催に一本化した理由を質問した。国交省大臣官房長の瓦林康人氏はこう説明した。
「衆院議員からの視察のご要請を受けまして、当該議員のご意向と地方自治体等受け入れ側のご意向を踏まえた上で同時に実施させていただくことにしました」
武田議員はさらに追及していく。
「都議選の間近という時期であります。大臣の出身政党であります、公明党の国会議員の方、あるいは都議会議員、予定候補の方、こういった方と一緒に視察をすれば大臣の視察が特定の政党の選挙活動に利用されているというような国民の疑念を抱かせることになってしまう。そういう認識を大臣はお持ちでいらっしゃったのでしょうか」
赤羽国交相はまたも、両手を机について答えた。
「数が増えたわけではなくて、人数のマックスは増やしてませんし、加えて、現場の二度手間になることはなるべく避けたほうがいいということもあって、1本化したというふうに聞いております。ですから、それを都議会議員選挙を含めておりますけども、2つの案件ともそれぞれのところで、うちの党の議員だけではないと思いますが、地元の議員さんにとっては大変大きな課題でありましたので、そこにいって現場で一緒に問題を共有しながら、国交省としての対応をご理解いただくということは現地視察ということでは大変意義があったと理解しています」