
6月13日、「RIZIN.28」が総合格闘技の大会としては18年ぶりに東京ドームで開催された。全10試合が行われ、盛り上がった試合も多かった中、印象に残る戦いぶりを披露したのが、ホベルト・サトシ・ソウザとクレベル・コイケのブラジル人ファイター2人だ。
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サトシ・ソウザはライト級タイトルマッチでトフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン)を、クレベル・コイケは日本のMMA界の中心人物である朝倉未来を、ともに得意の三角絞めで下した。
2人に対しては、国内のMMAを盛り上げて欲しいという声とともに、世界を舞台に戦って欲しいという意見もあるが、UFCなどで戦うのは厳しいとの見方も多い。だが、これまでRIZINで戦った経験を持つ外国人ファイターが、世界のトップクラスまで登りつめた例もある。
そこで今回は、“RIZIN経由”で世界に羽ばたいた外国人ファイターを紹介したい。
まず、イリー・プロハースカ(チェコ)は外すことはできないだろう。プロハースカは「RIZIN.1」で日本が誇る“野獣”藤田和之を相手にKO勝利を収めるなど、大会の立ち上げ当初から活躍した選手。RIZINでは計12試合を戦い、負けたのはわずか1試合のみ。2019年4月21日に開催された「RIZIN.15」では、唯一敗戦を喫していた相手でもあるキング・モー(アメリカ)を破り、初代のライトヘビー級王者に輝いた。
その後、1度王座を防衛したが、2020年1月に王座を返上し、UFCと契約。UFC初戦でいきなりライトヘビー級ランキング7位のヴォルカン・オーズデミアと対戦し、2R KOで勝利すると、続く第2戦では同3位のドミニク・レイエスを2Rの回転バックエルボーで下し、2連勝を飾った。
まだUFCに参戦してから戦ったのは2試合のみだが、次戦は早くもタイトルマッチの挑戦が噂されている。
そのプロハースカに敗れたものの、UFCと並ぶメジャー団体Bellatorで王者となったのが、ワジム・ネムコフ(ロシア)だ。ネムコフはプロハースカとは違い、RIZINのリングに上がったのは4試合と少なく、戦績も2勝2敗とそこまで目立った戦いぶりは見せられてはいなかった。