前から山縣選手の走りっぷりや醸し出す雰囲気を見てて、「彼が一番やるのかな」なんて思ったりしてたんで、ようやく彼の努力と結果が結びついたのかなという気がしました。何せカッコいいですし。昔から言うでしょ? 「足の速い人はカッコいい」。ハハハ。山縣選手はそのままの人って感じがしますよね。

 日本の選手はなかなか9秒台を出せなかったけど、2017年に桐生(祥秀)選手が9秒98を出してから、じわじわとタイムが縮まってますよね。おもしろいです。

 僕が言うのもアレですけど、山縣選手レベルの人には9秒99ぐらいはいつも出しててほしいですよね。そうすれば、次世代のスプリンターには9秒台が当たり前になってくる子が出てくる。

 短距離は世界とすごく差を開けられてましたけど、だんだん勝負できるようになってますね。

丸山茂樹(まるやま・しげき)/1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表ヘッドコーチを務める。セガサミーホールディングス所属。

週刊朝日  2021年7月2日号

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