左から有田哲平と有吉弘行(C)朝日新聞社
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 有田哲平と有吉弘行

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 この2人は、お笑い界におけるポジションやスタンスが似ている。ともに1990年代「ボキャブラ天国」(フジテレビ系)や「進め!電波少年」(日本テレビ系)といったバラエティー番組のブームでブレーク。やがて、自分の番組を持つまでになった。最近では、お笑い界全体を考えているような動きが目立ち、実際に影響力もある。

 たとえば、有吉は昨年4月にレギュラー化された「有吉の壁」(日本テレビ系)で存在感を示した。コロナ禍にあって、ロケなどが難しくなるなか、可能な限りの収録と再編集で笑いを提供。バラエティーの孤塁を守った印象だ。

 また、6月18日には「マツコ&有吉 かりそめ天国」(テレビ朝日系)で、アンジャッシュの渡部建に触れた。グルメ絡みの話題で「そう言ってると渡部さんなんかが『そりゃダメなんだよ』とか言って」と名前を出し、

「渡部さんって刑務所入ってるの? ずいぶん見ないけど、どうかしたの? 模範囚だと思うけど」

 と、いじってみせたのだ。これは謹慎中の渡部が世間から忘れられないようにという、彼なりのフォローだろう。芸人はネタにもされなくなったら、おしまいだ。

 一方、有田は一昨年、アンタッチャブルをコンビとして復活させた。柴田英嗣のスキャンダルにより、山崎弘也との別々での活動が続いていたが「全力!脱力タイムズ」(フジテレビ系)で10年ぶりに漫才をさせたのだ。

 のちに有田は「しゃべくり007」(日本テレビ系)において、この件を振り返り「10年ぐらい、たびたび山崎が唇を真っ青にしてコンビ復活について相談しに来ることがあった」としたうえで、

「変な復活の仕方だったらもったいない。うちの番組だったら伏線がある」

 などと、実現への経緯を語った。伏線とは、それまで柴田が出演するたび、他の芸人と漫才をさせていたことだ。今回もそのパターンと思わせておき、本物の相方である山崎が登場したら盛り上がるのは必至。このサプライズは大成功した。

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「型」を作りながら仕切る有田