丸山茂樹氏が、東京オリンピックの日本代表に内定した星野陸也(25)に期待を寄せる。
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いやいや、こんな絵に描いたような話が現実になるなんてねえ。
「全米オープン」(6月17~20日、カリフォルニア州サンディエゴのトーリーパインズGCサウスコース)で、2週前に大きな挫折を味わったばかりのジョン・ラーム(26)がメジャー初優勝を飾りました。
先週号でも触れましたが、ラームは米PGAツアーの「ザ・メモリアルトーナメント」(6月3~6日)で3日目を終えて後続に6打差の単独トップに立っていながら、新型コロナウイルスの陽性と判定されて棄権していたんです。
4月に初めてのお子さんが生まれたばかりだし、「頑張らなきゃ」と思ってたところでああいうことが起こって、「この世の終わり」ぐらいに感じたんじゃないですか?
それが復帰戦の全米オープンで優勝ですから。最終日の最後は17、18番で劇的なパットを入れてね。勝ち方として申し分なかった。一気にすべてを忘れさせてくれる優勝だったでしょうね。最高の気分でしょう。
トーリーパインズはラームが米ツアー初優勝を果たした場所でもあります。相性がいいんでしょうね。いつ来ても結構上位にいる気がします。
ラームが優勝記者会見で言ってましたけど、陽性判定で棄権したあとにパドレイグ・ハリントン(49)やニック・ファルド(63)が連絡をくれて、大きな挫折から学んだ経験について話してくれたそうですね。持つべきものは先輩ですねえ。大事ですね、先輩の意見というのは。勇気づけられたと思いますよ。
それに彼にはアリゾナ州立大学の大先輩であるフィル・ミケルソン(51)がついてますから。すごくかわいがってるんで。「彼は世界一になるプレーヤーだ」って言ってましたけど、その通りになりましたね。いろんな助言をフィルからもらったりしてるんで、ツアーでも活躍できるんじゃないですかね。