11月25日、東京・赤坂東邸で57歳の誕生日を前に記者会見に臨む秋篠宮さま
11月25日、東京・赤坂東邸で57歳の誕生日を前に記者会見に臨む秋篠宮さま
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 11月30日、秋篠宮さまが57歳の誕生日に先立って臨まれた記者会見が公開された。そこからうかがうことができるのは、情報発信とSNSに対する秋篠宮さまの考えだ。2022年12月12日号の記事を紹介する。

【写真の続き】写真で振り返る「秋篠宮さまの57年」(全5枚)

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 愛子さま佳子さま悠仁さまがインスタグラムで発信する日が、遠からず来るかも──そんなふうに思ったのは11月30日。秋篠宮さまが57歳の誕生日を迎えた日の朝だった。

 誕生日にあたって臨んだ記者会見。その一問一答を読んだのだ。妄想でなく、かなりの確度で実現すると思ったのは、秋篠宮さまが「情報発信」のスペシャリストだと確信しているから。早ければ、来年にも動き出すかもしれないとも思い、それにも訳がある。と、そんな話を書く。

「秋篠宮さまの57年」AERA2022年12月12日号より
「秋篠宮さまの57年」AERA2022年12月12日号より

 まずは会見でのやりとりから。最初に「皇室の情報発信についての殿下のお考え」が聞かれた。質問には「宮内庁が来年度から情報発信強化のため、新しく人員を確保し、SNSを使うことも検討している」とあり、秋篠宮さまは「正確な情報をタイムリーに発信していくことが必要である」と見解を述べた。

 これを受けて、記者が追加で尋ねたのが「間接発信」と「直接発信」についてだった。宮内庁が「ある皇族はこう考えている」と発信する方法、皇族が「私の考えはこうだ」と発信する方法、両方あるが、と問いかけた。

 秋篠宮さまの回答は、「やはり間接的でない方がストレートに伝わると、私は思います」。その上で、「宮内庁のホームページでそれをするのが適当なのかどうかというのは、また考えないといけないことかなと思うのですね」と続けた。

「秋篠宮さまの57年」AERA2022年12月12日号より
「秋篠宮さまの57年」AERA2022年12月12日号より

■SNSへの「太鼓判」

「皇室における情報発信のスペシャリスト」と書いたのは、こういうところだ。宮内庁ホームページでない方がいいという考えだと言外から伝わり、2018年の記者会見と重なった。お代替わりの前年に、「大嘗祭は内廷会計で行うべき」「宮内庁長官などにも言ったが、聞く耳を持たなかった」と踏み込んだ。

「国民と税金」を常に意識していることに加え、前例踏襲を是としがちな宮内庁を刺激する狙いもあったろうと拝察した。会見を使いこなすのが、秋篠宮さまだ。

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