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「胃の調子が悪い」「疲れがとれない」……。コロナによる緊急事態宣言が何度も発令され、心と身体のバランスが崩れている人も多いだろう。こういった身体の不調は、自律神経の乱れが原因かもしれない。
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『自律神経が整う考え方』(原田賢・著、朝日新聞出版)では、予約の取れない自律神経専門整体院が教える「疲れた心がラクになる考え方」をケースごとに網羅。「うつになった経験がある」と語る著者が、考え方のくせを変えて自律神経を整える方法を教える。
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ストレスの中でも、精神的なストレスがきっかけとなり心身の不調につながるケースは多いです。現代を生きるうえで精神的なストレスと無縁でいることはできません。仕事でうまくやっていけるか、家族や友人たちとの関係、将来への不安などなど……。大なり小なり多くの方が精神的なストレスを抱えているはずです。
■「悩む」ことと「考える」ことの違い
現在、精神的なストレスから心身の不調に悩む方とかかわっていますが、整体師として体からのアプローチを施しています。と同時に、さまざまなお話を聞くことも多く、私自身の体験も織り交ぜながら、考え方のくせを変え、精神的なストレスをコントロールする方法をお伝えしています。
体の不調を訴えにやってくる方の多くは、精神的な悩みも抱えています。このときにお話しするのが、「悩む」ことと「考える」ことの違いです。「考える」の意味は結論を導き出すこと。一方「悩む」の意味は「決めかねたり、解決の方法が見い出せなかったりして、心を痛めること」。
つまり、結論が出ないことが悩みとなり、これが精神的なストレスになって、自律神経を乱します。
では、どうしたらいいのでしょうか?
それは、結論が正しいかどうか気にしないで、間違ってもいいので結論を出すことです。結論が出れば、それに向けて行動できるようになるかもしれません。結論を出して「悩む」から「考える」に切り替える習慣を持つことは精神的ストレスの軽減を助けることになります。