例えば国公立+早慶上智の現役進学率が38%の学校なら、真ん中の位置では、このレベルへの現役合格は難しいことになる。

 学校説明会もポイントを絞って臨むと、学校の本質がよく見える。矢野さんは、「この学校は、子どもたちをどういう人物に育てようとしているのか」を尺度に話を聞いてほしいという。説明会では、進学実績やカリキュラム、行事、グローバル化など、保護者の興味を引く話題が紹介されることが多いが、実態を伴わないこともあるので、割り引いて見たほうがいい。

 最も参考になるのは、在校生のありのままの姿だ。できれば平日の学校帰りの生徒を観察することをおすすめする。

 受験生は、そろそろ第1志望校を決める時期だ。11、12月には併願校を選択し、来年1月末からの受験を組み立てることになる。コロナの影響は依然としてあるだろう。中学受験に関する情報収集を怠ることなく、わが子をサポートしたいものだ。(ライター・深津チヅ子)

AERA 2021年7月12日号より抜粋

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