4位は筑波大24人。1912年のストックホルム大会で、日本人として初めてオリンピックに出場したのは、当時東京高等師範学校の学生だった、金栗四三だ。同校は戦後、東京教育大、筑波大に継承され、アスリート養成の歴史と伝統はいまに伝わっている。
サッカー女子の熊谷紗希は、2011年ワールドカップドイツ大会で初優勝したときのメンバーで、全試合にフル出場していた。
自転車競技の與那嶺恵理は、2016年大会に続いて2度目の出場となる。神戸女学院高等学部から筑波大体育専門学群に進み、大学2年のときに自転車競技を始めた。その経緯がおもしろい。こう振り返っている。
「元々自転車を始めたのは、大学のテニス部を辞めたことがきっかけだったんです。体力はあるのにセンスが無くて、先輩の球拾いとかサポートばっかりやっていたんですね。私は体育会系だから競技に出ていないと楽しめなくなって、もういいかなぁって思っちゃったんです。(略)たまたま趣味としてロードバイクに乗っていた伯父さんが『その脚は自転車に向いているから、気分転換にでも乗ってみれば?」と言ってくれました』(サイクリングファンのための情報サイト「シクロワイアード」2013年12月18日)。
5位は明治大18人。若手、ベテラン、熟練がそろう。平田しおり(射撃)は政治経済学部4年、石田吉平(7人制ラグビー)は文学部3年で、いずれもそれぞれの競技で若手の成長株と言われている。
水谷隼(卓球)の知名度は全国区であろう。2008年、12年、16年、そして東京2020大会の4大会連続でオリンピック代表となった。2016年大会では団体で銀、シングルスで銅メダルを獲得。日本人で初めてオリンピックのシングルスメダリストとなった。
馬術では40代の明治大OBが選ばれた。北原広之(49歳)、大岩義明(45歳)、福島大輔(43歳)である。競技者としては熟練の域に達している年齢であろう。北原は9月で50歳を迎え、東京2020大会の代表のなかでは最年長となっている。